ARTICLE記事一覧

ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。

2026.10.30 MAiL特集記事

「伝えている」と「伝わっている」は、こんなに違う。

「伝えている」と「伝わっている」は、こんなに違う。
目次
[  開く  ]

企業の魅力、住まいの価値、商品や
サービスの強みなど、情報発信の対象はさまざまだが、
共通するのは「伝えているつもりでも、
相手には十分伝わっていないことがありうる」ということ。
本稿では、情報の「伝え方」と「伝わり方」の違いを、
発信する側と受け取る側の視点から考察する。

発信量だけでは測れない「伝わり方」

企業や自治体のホームページ、商品パンフレット、案件情報、SNSやWeb広告。私たちは日々、さまざまな媒体を通じて情報を発信している。そこには、サービスの特徴、企業の実績、地域の取り組みなど、伝えたい情報が数多く盛り込まれている。しかし、発信する側が「伝えたい」と思っている情報と、受け取る側が「知りたい」と思っている情報は、必ずしも一致しない。事業の強みや商品の特徴を丁寧に説明しても、相手の反応につながるとは限らない。その要因の一つが、発信側の伝えたい情報と、受け手が知りたい情報との「ズレ」だ(図①)。

例えば、製造業の企業がWebサイトに「高精度な加工技術」「最新設備を導入」と掲載したとする。一方、発注先を探す担当者が知りたいのは、「小ロットに対応できるか」「どのような素材を加工できるか」「納期はどの程度か」といった、発注の判断に直結する情報かもしれない。技術力を説明するだけでなく、顧客の課題をどう解決できるのかまで示すことが、問い合わせのきっかけとなる。
情報発信の成果は、情報への接触、内容の理解、選択への納得、実際の行動という段階に分けて考えられる。Webサイトの閲覧数が多くても、必要な情報が見つからなければ問い合わせには至らない。発信量だけでなく、相手が何を理解し、判断できたかという視点が重要となる。

情報“接点”の変化を読み解く

また、情報を見つけられることと、判断に必要な情報がそろっていることは別の問題である。
例えば、住宅を探す人が複数の物件を比較する際、間取りや価格が分かっても、通勤先へのアクセスや周辺施設など、自分の条件に関わる情報が見つけにくければ、判断に時間がかかる。SNSで関心を持ち、Webサイトで詳細を確認するなど、接点ごとに必要な情報も異なる。媒体を増やすだけではなく、受け手が次の判断へ進めるように、情報を整理することが求められる。

特徴を「相手にとっての価値」に変える

特徴を価値に置き換えるとは、言葉を飾ることではなく、相手にどんなメリットがあるかを具体的に示すこと。
例えば、不動産広告でよく見る「駅徒歩◯分」は、通勤や買い物の利便性と結びつけると、暮らしの中での価値が伝わりやすくなる。また、企業の採用情報にある「充実した研修制度」も、研修期間や習得できるスキル、配属後の支援体制を示すことで、求職者が入社後の成長をイメージしやすくなる(図②)。

大切なのは、受け手が「自分に関係があるか」「自分の課題に役立つか」を判断できる情報を示すこと。ただし、事実以上の効果を伝えるのは避けたい。発信後の反応も確かめながら、根拠に基づく表現へ改善を重ねることが、理解と信頼につながる。

発信を、検証と改善につなげることが大切

情報は、発信するだけでは成果につながらない。閲覧数や問い合わせ数など、目的に応じた指標を設定し、受け手の反応を確認することが重要だ。
例えば、Webサイトの閲覧数が増えても問い合わせが増えない場合、料金や導入条件が分かりにくい、問い合わせ方法が見つけにくいといった原因が考えられる。閲覧されたページや離脱箇所、実際に寄せられた質問を分析すれば、情報不足や誤解を招く表現を見つけやすくなる。
改善する際は、見出しや説明の順序、問い合わせへの導線など、課題に応じて見直す箇所を絞り、変更前後の反応を比較する。数値だけで原因を断定せず、利用者の声も参考にすることが大切だ。
「伝えたか」から「伝わったか」へー。相手の視点で情報を整理・発信し、その反応を次の改善に生かす。この積み重ねが、企業や地域、商品・サービスへの価値向上につながり、情報発信を成果へと転換していくと考えられる。

MAiL11月号PDFはこちら

CATEGORY

TAG

WRITER

内藤あずさ

この記事を書いた人

ビジネスマネジメント

内藤あずさ

関連記事

一覧に戻る

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのために、Cookie(クッキー)を使用しています。このバナーを閉じるか、閲覧を継続することでCookieの使用に同意するものとします。
詳細はコチラ詳細はコチラ

OK