不動産リスティング広告の除外キーワード一覧|無駄クリックを減らす設定例
不動産のリスティング広告では、「どのキーワードで広告を出すか」と同じくらい、「どの検索語句では広告を出さないか」が重要です。特に不動産業界は、賃貸・売買・投資・求人・資格・間取り・相場調査など、ユーザーの検索意図が非常に幅広い領域です。
たとえば「マンション」という言葉ひとつでも、購入を検討している人、賃貸を探している人、投資用物件を探している人、間取りの意味を調べている人、管理会社の求人を探している人など、目的はさまざまです。広告主が新築分譲マンションの資料請求を獲得したい場合、すべての「マンション」関連検索に広告を出してしまうと、成約につながりにくいクリックに予算を使ってしまいます。
そこで必要になるのが「除外キーワード」の設定です。除外キーワードを適切に設定することで、無駄クリックを減らし、広告費をより見込み度の高いユーザーに集中させることができます。
この記事では、不動産リスティング広告でよく使う除外キーワードの考え方と、実際に設定しやすいキーワード例をカテゴリ別に紹介します。
除外キーワードとは?
除外キーワードとは、指定した語句を含む検索に対して広告を表示しないようにする設定です。
たとえば、新築分譲マンションの広告で「賃貸」を除外キーワードに設定すると、「マンション 賃貸」「新築マンション 賃貸」「駅近 マンション 賃貸」などの検索に広告が表示されにくくなります。
リスティング広告では、部分一致やフレーズ一致を活用すると幅広い検索語句に広告を出せますが、そのぶん意図がずれた検索にも広告が表示される可能性があります。除外キーワードは、そのズレを調整するための重要な機能です。
不動産広告で除外キーワードが重要な理由
不動産広告は1クリックあたりの単価が高くなりやすい業種です。エリアや商材によっては、1クリック数百円から1,000円以上になることもあります。そのため、購入・来場・資料請求につながりにくい検索語句に広告費を使うと、すぐにCPAが悪化してしまいます。
また、不動産は検討期間が長く、ユーザーの情報収集段階も多様です。まだ相場を調べているだけの人、写真を見たいだけの人、学習目的の人、求人を探している人なども検索します。こうしたユーザーをすべて広告で集めてしまうと、クリック数は増えてもコンバージョン率が下がります。
除外キーワードを整理しておくことで、以下のような効果が期待できます。
- 購入・問い合わせ意欲の低いクリックを減らせる
- 広告費を見込み客に集中できる
- 検索語句レポートのノイズが減る
- コンバージョン率やCPAの改善につながる
- 営業対象外の問い合わせを減らせる
ただし、除外しすぎると本来獲得できるユーザーまで逃してしまう可能性があります。除外キーワードは「広く入れればよい」ものではなく、広告の目的や商材に合わせて調整することが大切です。
まず確認すべき広告の目的
除外キーワードを設定する前に、まず広告の目的を明確にしましょう。不動産広告といっても、目的によって除外すべき語句は変わります。
たとえば、以下のように目的が異なれば、同じキーワードでも除外対象になる場合とならない場合があります。
- 新築分譲マンションの資料請求を増やしたい
- 戸建て住宅の来場予約を増やしたい
- 土地購入の問い合わせを増やしたい
- 不動産投資セミナーの申込みを増やしたい
- 賃貸物件の反響を増やしたい
- 売却査定の問い合わせを増やしたい
新築分譲マンションの広告なら「賃貸」は除外候補になりますが、賃貸仲介の広告なら除外してはいけません。不動産投資の広告なら「投資」は重要キーワードですが、居住用マンション販売では除外候補になることもあります。
つまり、除外キーワードは汎用リストをそのまま入れるのではなく、自社の商材に合うかどうかを確認しながら設定する必要があります。
不動産リスティング広告でよく使う除外キーワード一覧
ここからは、不動産広告で検討しやすい除外キーワードをカテゴリ別に紹介します。すべてを一括で設定するのではなく、自社の広告目的に合わないものを選んで使ってください。
1. 賃貸関連の除外キーワード
新築分譲マンション、戸建て、土地販売など「購入」が目的の広告では、賃貸目的の検索はコンバージョンにつながりにくい傾向があります。購入向け広告で賃貸ユーザーを集めてしまうと、資料請求や来場予約にはつながりにくく、無駄クリックになりやすいです。
除外キーワード例:
- 賃貸
- 借りる
- 貸し
- 貸家
- アパート
- 賃貸マンション
- 賃貸物件
- 家賃
- 敷金
- 礼金
- 更新料
- 退去
- 入居
- 一人暮らし
- ルームシェア
- シェアハウス
- マンスリー
- ウィークリー
ただし、賃貸併用住宅や投資用物件を扱う場合は、「賃貸」を除外すると機会損失になることがあります。特に「賃貸併用住宅」「賃貸経営」などは、購入意欲のあるユーザーが検索する可能性もあるため、検索語句を見ながら慎重に判断しましょう。
2. 求人・採用関連の除外キーワード
不動産会社名や「不動産」という言葉には、求職者の検索も多く含まれます。物件購入や問い合わせを目的とした広告では、求人関連の検索は基本的に除外対象です。
除外キーワード例:
- 求人
- 採用
- 転職
- 就職
- 新卒
- 中途
- アルバイト
- バイト
- パート
- 正社員
- 契約社員
- 年収
- 給料
- 口コミ
- 評判
- 面接
- インターン
- 会社説明会
- 採用情報
- リクルート
特に社名やブランド名で広告を出している場合、「会社名 求人」「会社名 年収」「会社名 口コミ」などの検索に広告が表示されることがあります。採用目的の広告でない限り、これらは除外しておくと無駄クリックを抑えやすくなります。
3. 学習・資格関連の除外キーワード
不動産業界には、宅建や不動産鑑定士などの資格に関する検索も多くあります。物件販売や反響獲得を目的とする広告では、学習目的の検索は成果につながりにくいです。
除外キーワード例:
- 宅建
- 宅地建物取引士
- 不動産鑑定士
- 資格
- 試験
- 勉強
- 講座
- スクール
- 通信講座
- 過去問
- 問題
- 解答
- 合格率
- テキスト
- 参考書
- 独学
- 法律
- 民法
- 用語
- 意味
「不動産 用語」「マンション 意味」「建ぺい率とは」などの検索は、情報収集としては有益ですが、すぐに問い合わせにつながる可能性は低い場合があります。コンテンツマーケティングでは狙う価値がありますが、リスティング広告では費用対効果を見ながら判断しましょう。
4. 無料・格安志向の除外キーワード
不動産広告では、一定以上の予算感があるユーザーを集めることが重要です。「無料」「格安」などの検索語句は、商材によっては問い合わせの質が下がりやすくなります。
除外キーワード例:
- 無料
- タダ
- 0円
- 格安
- 激安
- 安い
- 最安
- 値引き
- 割引
- キャンペーンだけ
- プレゼント
- 特典だけ
- 訳あり
- 事故物件
- 掘り出し物
ただし、「価格が安い新築戸建て」「予算内で買えるマンション」など、価格重視の購入検討層を狙う場合は、すべて除外する必要はありません。広告文やLPで価格帯を明確にし、検索語句の成果を見ながら除外範囲を決めるのがおすすめです。
5. 画像・間取り・写真だけを探す検索
ユーザーの中には、物件購入ではなく、画像や間取り例だけを見たい人もいます。もちろん間取りや写真は購入検討に重要な要素ですが、「画像」「フリー素材」などが含まれる検索は、広告の目的とずれる可能性があります。
除外キーワード例:
- 画像
- 写真
- フリー素材
- 素材
- イラスト
- 図面
- 間取り図
- サンプル
- テンプレート
- 事例だけ
- 壁紙
- 背景
- ダウンロード
注意点として、「マンション 間取り」や「新築戸建て 間取り」は購入検討中のユーザーが検索することもあります。そのため、「間取り」自体を除外するかどうかは慎重に判断しましょう。「フリー素材」「ダウンロード」など明らかに目的が違う語句から除外するのが安全です。
6. DIY・リフォーム関連の除外キーワード
新築物件や土地販売の広告では、DIYやリフォーム目的の検索も対象外になりやすいです。特に「修理」「補修」「リフォーム方法」などは、購入検討ではなく作業方法を調べている検索です。
除外キーワード例:
- DIY
- 自作
- 作り方
- 修理
- 補修
- リフォーム
- リノベーション
- 壁紙
- 床材
- 塗装
- 外壁
- 水回り
- キッチン交換
- トイレ交換
- 施工方法
- 業者
- 見積もり
一方で、リノベーション物件やリフォーム会社の広告では、これらは重要なキーワードになる可能性があります。除外対象にする前に、広告の商材と検索意図が合っているかを必ず確認しましょう。
7. 売却・査定関連の除外キーワード
購入向け広告では、「売却」「査定」などの検索は目的が逆になります。新築分譲マンションや戸建て購入の広告で、売りたいユーザーを集めても成果につながりにくいことが多いです。
除外キーワード例:
- 売却
- 査定
- 買取
- 売りたい
- 売る
- 一括査定
- 不動産査定
- 相続
- 空き家売却
- 土地売却
- マンション売却
- 戸建て売却
ただし、住み替え層を狙う場合は注意が必要です。「マンション 売却 新築 購入」「住み替え」などは、購入見込みがあるユーザーの可能性もあります。売却系を完全に除外するのではなく、成果データを見て調整するのがよいでしょう。
8. 投資関連の除外キーワード
居住用物件の販売広告では、不動産投資目的のユーザーはニーズが異なることがあります。投資用物件では利回りや収益性が重視されますが、居住用では住環境や間取り、通勤利便性が重視されます。
除外キーワード例:
- 投資
- 不動産投資
- 収益物件
- 利回り
- 区分マンション
- ワンルーム投資
- 節税
- 副業
- 資産運用
- オーナー
- 家賃収入
- 収益
- 融資
- サブリース
一方で、投資用マンションやアパート経営の広告では、これらは主力キーワードです。居住用か投資用かで判断が大きく変わるため、キャンペーン単位で除外リストを分けることをおすすめします。
9. 対象外エリアの除外キーワード
不動産広告では、商圏外の検索を除外することも重要です。広告配信地域を設定していても、ユーザーが別エリアの物件名や地名を検索することがあります。
除外キーワード例:
- 対象外の市区町村名
- 対象外の駅名
- 対象外の路線名
- 遠方の都道府県名
- 競合エリア名
- 海外
- 地方移住
- 別荘地
たとえば横浜市の物件広告であれば、東京都心や千葉、埼玉などの関連検索に表示されることがあります。逆に、広域からの流入を狙う場合は除外しすぎると機会損失になります。広告の対象エリアと来場可能性を基準に判断しましょう。
10. 競合・比較関連の除外キーワード
競合名を含む検索に広告を出すかどうかは、戦略によって分かれます。競合からの乗り換えや比較検討を狙う場合は有効なこともありますが、クリック単価が高くなったり、コンバージョン率が低くなったりすることもあります。
除外キーワード例:
- 競合会社名
- 競合ブランド名
- 競合物件名
- 比較
- ランキング
- 口コミ
- 評判
- 失敗
- 後悔
- 苦情
- トラブル
「口コミ」「評判」は検討度の高いユーザーが検索することもありますが、ネガティブ情報を探している場合もあります。広告の目的やLPの内容に合わせて、除外するか、専用の広告文・LPで受けるかを決めましょう。
除外キーワードのマッチタイプ設定例
除外キーワードにもマッチタイプがあります。代表的なのは、部分一致、フレーズ一致、完全一致です。設定方法を間違えると、必要な検索まで除外してしまうことがあります。
部分一致の除外
除外キーワードに含まれる語句が検索語句内にある場合、広告が表示されにくくなります。広く除外できる反面、意図しない検索まで除外する可能性があります。
例:
- 除外キーワード:賃貸
- 除外される可能性がある検索:マンション 賃貸、新築 賃貸、賃貸併用住宅
「賃貸併用住宅」のように購入意欲がある検索まで除外される可能性があるため、慎重に使いましょう。
フレーズ一致の除外
指定した語順を含む検索を除外します。部分一致よりもコントロールしやすく、実務では使いやすい設定です。
例:
- 除外キーワード:”賃貸 マンション”
- 除外される検索:賃貸 マンション 東京、駅近 賃貸 マンション
- 除外されにくい検索:マンション 賃貸併用住宅
明確に不要な検索パターンを除外したい場合に向いています。
完全一致の除外
検索語句が指定した語句と完全に一致した場合のみ除外します。除外範囲は狭いですが、安全に運用できます。
例:
- 除外キーワード:[マンション]
- 除外される検索:マンション
- 除外されにくい検索:新築マンション、マンション 購入
検索語句レポートで無駄クリックが確認できた語句をピンポイントで除外する場合に便利です。
キャンペーン別の除外キーワード設定例
不動産広告では、キャンペーンごとに除外リストを分けると管理しやすくなります。
新築分譲マンション向け
主な除外候補:
- 賃貸
- 求人
- 採用
- 宅建
- 投資
- 収益物件
- 売却
- 査定
- DIY
- フリー素材
新築分譲マンションでは、購入検討層以外の検索を減らすことが重要です。ただし「口コミ」「評判」「間取り」は検討度が高いユーザーも含まれるため、成果を確認しながら判断しましょう。
戸建て・注文住宅向け
主な除外候補:
- 賃貸
- アパート
- 求人
- 宅建
- 中古
- リフォーム
- DIY
- 間取り図 ダウンロード
- 施工方法
- 売却
注文住宅では、「間取り」や「施工事例」は有効な検索になることもあります。除外する場合は、「無料」「テンプレート」「ダウンロード」など意図がずれている語句と組み合わせると安全です。
不動産投資向け
主な除外候補:
- 賃貸 入居
- 一人暮らし
- マイホーム
- 新築戸建て
- 注文住宅
- 求人
- 宅建
- DIY
- フリー素材
投資向け広告では、「利回り」「節税」「資産運用」は重要キーワードになるため除外しません。一方で、居住目的の検索は除外候補になります。
売却査定向け
主な除外候補:
- 購入
- 買いたい
- 賃貸
- 求人
- 宅建
- 間取り
- 画像
- DIY
- リフォーム 方法
- 投資 セミナー
売却査定では「売りたい」「査定」「買取」などが主力です。購入・賃貸・学習目的の検索を除外すると、問い合わせの質を高めやすくなります。
検索語句レポートを見て除外する手順
除外キーワードは、最初に設定して終わりではありません。実際に広告配信を始めると、想定していなかった検索語句でクリックされることがあります。定期的に検索語句レポートを確認し、不要な語句を追加していきましょう。
基本的な手順は以下です。
- 検索語句レポートを確認する
- クリック数が多く、成果につながっていない語句を探す
- 広告目的と明らかにずれている語句を抽出する
- 除外キーワードとして追加する
- 追加後の表示回数・クリック数・CV数を確認する
特に配信開始直後は、週1回以上の確認がおすすめです。予算が大きい場合や部分一致を広く使っている場合は、数日に1回確認してもよいでしょう。
除外キーワードを設定するときの注意点
1. 除外しすぎない
除外キーワードを増やしすぎると、広告の表示機会が減りすぎることがあります。特に「安い」「口コミ」「評判」「間取り」「中古」などは、商材によっては有効な検索になる可能性があります。
最初から広く除外するのではなく、明らかに不要な語句から設定し、成果データを見ながら追加するのが安全です。
2. キャンペーン単位と広告グループ単位を使い分ける
全キャンペーンで不要な語句は、共通の除外リストとして設定すると管理しやすくなります。たとえば「求人」「採用」「宅建」「資格」などは、多くの物件広告で共通して除外しやすい語句です。
一方で、「賃貸」「投資」「売却」などは、商材によって必要・不要が変わります。これらはキャンペーン単位や広告グループ単位で管理したほうが安全です。
3. 検索意図を見て判断する
単語だけで判断すると、見込み客を除外してしまうことがあります。たとえば「マンション 評判」は購入検討中のユーザーかもしれませんし、「安い 新築戸建て」は予算内で購入したいユーザーかもしれません。
除外する前に、その検索語句でユーザーが何を知りたいのか、自社のLPでそのニーズに応えられるのかを確認しましょう。
4. 完全一致の除外も活用する
判断が難しい語句は、いきなり部分一致で除外せず、完全一致やフレーズ一致でピンポイントに除外するのがおすすめです。これにより、必要な検索まで止めてしまうリスクを抑えられます。
まとめ
不動産リスティング広告では、除外キーワードの設定が広告成果を大きく左右します。不動産は検索意図が広いため、何も設定しないまま配信すると、賃貸、求人、資格、投資、売却、画像検索など、広告目的とずれた検索にも広告が表示されやすくなります。
まずは、広告の目的を明確にしたうえで、明らかに不要なカテゴリから除外していきましょう。新築分譲マンションなら賃貸・求人・資格・投資・売却関連、売却査定なら購入・賃貸・学習関連など、商材ごとに除外すべき語句は異なります。
また、除外キーワードは一度設定して終わりではありません。検索語句レポートを定期的に確認し、成果につながらない語句を追加していくことで、広告費の無駄を抑えながら、見込み度の高いユーザーに広告を届けやすくなります。
除外キーワードは、クリックを減らすための設定ではなく、成果につながるクリックに予算を集中させるための設定です。不動産広告のCPA改善に悩んでいる場合は、まず検索語句レポートを見直し、不要な検索を丁寧に除外するところから始めてみましょう。