SNS運用とSNS広告、やるならどっち?両方を活かす効果的な考え方
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ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。
ChatGPT広告とは、ChatGPTの会話画面や回答体験の中に、ユーザーの質問・文脈・検索意図に合わせて表示される広告のことです。従来の検索広告が「検索キーワード」に反応して広告を出すのに対し、ChatGPT広告はユーザーが入力した相談内容や会話の流れをもとに、関連性の高い商品・サービスを提示する点が特徴です。
たとえば、ユーザーが「中小企業向けの顧客管理ツールを比較したい」「東京で家族旅行におすすめのホテルを探している」「広告運用を効率化できるツールを知りたい」と相談した場合、その文脈に合ったサービスや商品が広告として表示されるイメージです。
OpenAIは、ChatGPT内の広告について、無料プランなど一部ユーザーを対象にテストを進めており、広告は回答と区別できる形で表示されるとされています。また、有料プランでは広告が表示されない、または広告表示を抑えた体験が提供される方向です。
つまりChatGPT広告は、単なるバナー広告ではなく、「ユーザーがAIに相談している瞬間」に接点を持てる新しい広告チャネルです。検索広告、SNS広告、ディスプレイ広告に続く、新たな集客手段として注目されています。
ChatGPT広告が注目されている背景には、ユーザーの情報収集行動の変化があります。
これまで多くの人は、何かを調べるときにGoogleやYahoo!などの検索エンジンを使っていました。検索窓にキーワードを入力し、表示された検索結果から比較記事、公式サイト、口コミサイトなどを見て判断する流れです。
しかし近年は、検索エンジンだけでなく、ChatGPTのような生成AIに直接質問するユーザーが増えています。
たとえば、次のような使い方です。
このように、ユーザーは単語で検索するだけでなく、悩みや条件を文章で伝え、AIに整理・比較・提案してもらうようになっています。
広告主にとって重要なのは、ユーザーが意思決定に近い相談をしているタイミングで接点を持てることです。検索広告では「キーワードを入力した瞬間」、SNS広告では「フィードを見ている瞬間」に広告を出します。一方、ChatGPT広告では「ユーザーが課題を整理し、選択肢を探している瞬間」にアプローチできます。
この行動変化により、ChatGPT広告は今後のデジタルマーケティングにおいて重要な選択肢になる可能性があります。
ChatGPT広告の仕組みは、一般的な検索広告やSNS広告とは少し異なります。基本的には、ユーザーの会話内容や意図に合わせて、関連性の高い広告を表示する仕組みです。
検索広告では、主に検索キーワードが広告表示の起点になります。たとえば「Web広告 代理店」と検索したユーザーに対して、Web広告代理店の広告を表示する仕組みです。
一方、ChatGPTでは、ユーザーが必ずしも短いキーワードを入力するとは限りません。
「地方の工務店で、問い合わせを増やしたい。予算は月30万円くらい。Google広告とSNS広告のどちらがいい?」
このように、条件・悩み・目的を文章で入力するケースが多くなります。ChatGPT広告では、このような会話の文脈からユーザーの意図を読み取り、関連する広告を表示することが想定されます。
ChatGPT広告は、AIの回答本文に自然に紛れ込むのではなく、広告であることがわかる形で表示されると考えられます。広告であることを明示し、回答とスポンサー表示を分けることは、ユーザーの信頼を守るうえで重要です。
もし広告と通常回答の区別が曖昧になると、ユーザーは「AIのおすすめなのか、広告なのか」が判断しづらくなります。そのため、ChatGPT広告では、広告ラベルや専用枠などによって、広告であることを明確に示す設計が重視されます。
広告配信では、表示回数、クリック数、クリック率、コンバージョン数、コンバージョン率などのデータをもとに改善が行われます。ChatGPT広告でも、広告がどれだけ表示されたか、どれだけクリックされたか、最終的に問い合わせや購入につながったかを計測し、配信の最適化が進むと考えられます。
従来の広告運用と同じく、最初から完璧な成果を出すのではなく、配信データを見ながらターゲティング、訴求、遷移先ページ、予算配分を改善していくことが重要です。
ChatGPT広告を理解するには、Google広告などの検索広告との違いを押さえることが大切です。
検索広告は、ユーザーが入力したキーワードに対して広告を表示します。「リスティング広告 代理店」「CRM おすすめ」「東京 ホテル 子連れ」など、明確な検索語句に反応するため、ニーズが顕在化しているユーザーにアプローチしやすい広告です。
一方、ChatGPT広告は、キーワード単体ではなく会話全体の意味や相談内容をもとに広告が表示されます。ユーザーがまだ商品名やサービス名を知らない段階でも、課題や条件から広告接点を作れる可能性があります。
たとえば検索広告では、「広告代理店 比較」と検索したユーザーに広告を出します。ChatGPT広告では、「自社で広告運用するか代理店に任せるか迷っている」という相談の中で、広告代理店や運用支援サービスの広告が表示される可能性があります。
つまり検索広告は「キーワードに対する広告」、ChatGPT広告は「相談意図に対する広告」と考えるとわかりやすいでしょう。
SNS広告は、ユーザーの属性、興味関心、行動データ、フォロー情報などをもとに広告を配信します。Instagram、Facebook、TikTok、Xなどで、ユーザーが投稿や動画を見ている途中に広告が表示される仕組みです。
SNS広告の強みは、まだ明確に検索していない潜在層にアプローチできることです。ビジュアルや動画を使って、認知拡大や興味喚起を行いやすい点が特徴です。
一方、ChatGPT広告は、ユーザーが何らかの課題をAIに相談しているタイミングで表示されます。SNS広告のように受動的に広告を見せるというより、ユーザーが能動的に情報を求めている場面に近い広告です。
そのため、ChatGPT広告は検索広告とSNS広告の中間的な性質を持つ可能性があります。検索広告ほどキーワードに依存せず、SNS広告よりもユーザーの課題が明確なタイミングで接点を持てるためです。
ChatGPT広告の費用は、正式な提供地域や広告メニュー、入札方式によって変わります。一般的には、デジタル広告でよく使われる次のような課金方式が想定されます。
CPMは、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。認知拡大を目的とする広告でよく使われます。
ChatGPT広告でも、ブランド認知やサービス認知を広げたい場合には、表示回数ベースの課金が使われる可能性があります。新サービスの告知、キャンペーン認知、商品理解の促進などに向いています。
CPCは、広告がクリックされたときに費用が発生する課金方式です。Google検索広告や多くのSNS広告でも一般的に使われています。
クリック課金の場合、広告が表示されただけでは費用が発生せず、ユーザーが広告に興味を持ってクリックしたときに課金されます。問い合わせ、資料請求、購入、予約など、具体的な行動につなげたい場合に使いやすい方式です。
広告配信が進むと、クリックだけでなく、問い合わせや購入などの成果を重視した最適化も重要になります。コンバージョン最適化では、成果につながりやすいユーザーや文脈に広告を出すよう、配信が調整されます。
ChatGPT広告でも、今後は広告主の目的に応じて、クリック重視、コンバージョン重視、認知重視などの運用が広がっていくと考えられます。
現時点では、ChatGPT広告の費用は地域、広告主の規模、配信メニュー、参加条件によって異なる可能性があります。そのため、「必ず月いくらから始められる」と断定するのは難しい状況です。
ただし、広告運用の考え方としては、最初から大きな予算を投下するよりも、テスト予算を決めて小さく始めるのがおすすめです。
たとえば、まずは月10万円〜30万円程度のテスト予算で、表示回数、クリック率、問い合わせ率、獲得単価を確認します。そのうえで、成果が見込める場合に予算を増やす流れが現実的です。
目的が曖昧なまま広告を始めると、広告文や遷移先ページ、効果測定の基準が定まりません。まずは「何を成果とするか」を決めましょう。
ChatGPT広告では、ユーザーがどのような悩みや相談を入力するかを考えることが重要です。
たとえば広告代理店の場合、想定される相談内容は次のようになります。
このような相談内容を整理することで、どのような文脈で広告を表示したいか、どのような訴求が刺さるかを考えやすくなります。
ChatGPT広告では、ユーザーの相談に自然につながる広告文が重要です。単に「今すぐ申し込み!」と強く売り込むよりも、ユーザーの課題に寄り添い、次の行動を提案するような表現が向いています。
広告文の例は次の通りです。
ChatGPTを利用しているユーザーは、比較検討や情報収集をしていることが多いため、いきなり売り込むよりも、相談、診断、資料、事例などの導線を用意すると効果的です。
遷移先ページには、次の要素を入れるとよいでしょう。
ChatGPT広告では、ユーザーがすでにある程度の悩みを言語化している可能性があります。そのため、表面的なキャッチコピーだけでなく、具体的な課題解決の説明があるページの方が成果につながりやすいでしょう。
広告運用では、成果を計測できる状態にしておくことが不可欠です。クリック数だけでなく、問い合わせ、資料請求、購入、予約などのコンバージョンを計測できるようにしましょう。
計測ができていないと、どの広告が成果につながっているのか判断できません。結果として、予算を増やすべき広告、停止すべき広告、改善すべきページがわからなくなります。
ChatGPT広告は、さまざまな業種で活用できる可能性があります。ここでは代表的な活用方法を紹介します。
BtoBサービスでは、ユーザーが課題を整理している段階で接点を持つことが重要です。たとえば、SaaS、コンサルティング、広告代理店、採用支援、営業支援ツールなどは、ChatGPT広告との相性がよい可能性があります。
「おすすめのツールを比較したい」「自社に合う支援会社を知りたい」といった相談文脈で広告を出せれば、検討度の高いユーザーを獲得しやすくなります。
ECや通販では、ユーザーが商品選びに迷っているタイミングが重要です。たとえば、スキンケア、健康食品、家電、家具、ガジェットなどは、比較検討の相談が発生しやすい領域です。
ChatGPT広告を活用することで、「自分に合う商品を探している」ユーザーに対して、商品の特徴や購入ページを案内できる可能性があります。
旅行、飲食店、クリニック、不動産、スクールなども、ChatGPTで相談されやすいテーマです。
たとえば「子連れで泊まりやすいホテル」「初心者向けの英会話スクール」「新宿で通いやすいクリニック」「ファミリー向けの新築マンション」など、条件付きの相談に対して広告接点を作ることができます。
条件が具体的なほど、ユーザーのニーズも明確になります。広告主は、単に商品名を出すのではなく、ユーザーの条件に合う理由を伝えることが大切です。
検索広告ではキーワード設計が重要ですが、ChatGPT広告では「ユーザーがどのような質問をするか」を想定することが重要です。
商品名やサービス名だけでなく、悩み、状況、条件、比較軸を洗い出しましょう。
たとえば「広告代理店」というキーワードだけでなく、「広告運用を外注すべきか」「少額予算で成果を出したい」「リスティング広告とSNS広告の違いを知りたい」といった質問を考えることが大切です。
ChatGPTを使うユーザーは、何かを知りたい、整理したい、比較したいという目的を持っています。そのため、広告も強い売り込みより、課題解決型のメッセージが向いています。
「今すぐ購入」よりも、「無料で診断」「事例を見る」「比較資料をダウンロード」「専門家に相談」といった導線の方が自然です。
ChatGPT経由のユーザーは、比較検討意欲が高い可能性があります。広告をクリックした先で情報が少ないと、すぐに離脱してしまいます。
サービスの強み、選ばれる理由、事例、料金、FAQ、導入までの流れなどを整理し、ユーザーが次の判断をしやすいページを用意しましょう。
ChatGPT広告だけで完結させるのではなく、Google広告、Meta広告、SEO、メールマーケティング、リターゲティング広告などと組み合わせることも重要です。
たとえば、ChatGPT広告で初回接点を作り、その後にリターゲティング広告で再接触する。あるいは、SEO記事で詳しい情報を提供し、ChatGPT広告からその記事へ誘導する。こうした組み合わせによって、ユーザーとの接点を増やせます。
ChatGPT広告には大きな可能性がありますが、注意点もあります。
まず、広告配信の仕様や提供地域、利用条件は変更される可能性があります。正式リリース前後では、使える機能や費用、審査基準が変わることもあるため、最新情報を確認する必要があります。
また、AIの回答体験の中に広告が表示されるため、ユーザー体験を損なわない広告設計が重要です。過度に売り込みが強い広告や、会話内容と関係の薄い広告は、ユーザーに不信感を与える可能性があります。
さらに、ChatGPT広告だけに依存するのは危険です。新しい広告媒体は成果が安定するまで時間がかかることがあります。まずはテスト施策として導入し、既存の検索広告やSNS広告と比較しながら判断するのが現実的です。
ChatGPT広告とは、ChatGPTの会話文脈やユーザーの相談内容に合わせて表示される新しい広告手法です。従来の検索広告がキーワードを起点にするのに対し、ChatGPT広告はユーザーの悩みや目的、比較検討の文脈に沿って広告を表示できる点が特徴です。
費用は広告メニューや配信条件によって異なりますが、CPM、CPC、コンバージョン最適化など、一般的なデジタル広告と近い考え方で運用される可能性があります。始める際は、広告目的、ターゲット、想定される相談内容、広告文、遷移先ページ、計測設定を整理することが重要です。
ChatGPT広告は、BtoBサービス、EC、店舗集客、旅行、不動産、教育、広告代理店など、比較検討が発生しやすい業種と相性がよい可能性があります。一方で、仕様変更やユーザー体験への配慮、既存広告との役割分担も欠かせません。
今後、AIを使った情報収集がさらに一般化すれば、ユーザーが「検索する前」または「検索の代わりに相談する」場面で接点を持つことが、マーケティング上ますます重要になります。ChatGPT広告は、その新しい接点を作る手段として、早めに理解しておきたい広告手法といえるでしょう。