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ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。

2020-01-06 MAiL 特集記事

間数あれど広さはなし! 間数重視プラン増加中

間数重視プラン、活況を迎える。2019年には約40件、 うち8件は完売済み。

1LDKで35㎡未満・2LDKで50㎡未満・3LDKで65㎡未満、
近年こんな間数を確保しながらも面積を圧縮した
間数重視プランの新築マンションが増加している。
価格帯が安い、ミニマリストにとっては丁度よいなど
購入者の声はあがるが果たして実際の売れ行きは
どのようなものなのか。実データをもとに検証していく。

増え続ける間数重視プラン

近年、不動産価格は高止まりせず常に上昇傾向を維持している。そのため近年コンパクト物件が増加しているが、中でも間数はしっかり確保しながらも面積を圧縮した間数重視プランが多く供給されている。具体的には1LDK=35㎡未満、2LDK=50㎡未満、3LDK=65㎡未満の住戸だ。このような間数重視プランの供給割合は過去10年間で下のグラフ①のように推移している。グラフ①は東京23区内で販売された各間取りの総供給数の内、先述した面積に当てはまる住戸の割合を年別で表したグラフである。中でも特に伸びているのが1LDK・35㎡未満住戸の供給割合である。

① 23区内・年別・間数重視プラン供給割合(計算例:1LDK・35㎡未満グラフの場合=1LDK・35㎡未満住戸数/総1LDK住戸数×100)

同プランの供給割合は2015年までに1桁割合であったのに対し、2016年から一気に25.4%と前年から19.1pt上昇。2018年には全1LDK住戸の内30%が35㎡未満という結果となった。また2LDKに関しても徐々に割合が高くなっており、2019年は8.3%と過去10年間で最高割合を見せている。3LDKについても最近3年間で徐々に伸び始めている傾向だ。このグラフから分かる通り間数重視プランが近年多く供給されているが一体なぜこのような傾向が生まれているのか。理由は大きく2つある。1つ目は言わずもがな不動産価格の高騰だ。オリンピック後もこの流れは止まらないと最近は予想されている。そんな中で結婚や出産を機に新築マンション購入を検討しようと試みるも予算が追いつかない事例は多い。そのため間数は維持しつつも面積を抑えることで物件価格も抑え、予算内に収めるといった購入者は少なくない。2つ目は所有意識の変化にある。近年無駄なものは持ちたくない、そんなミニマリストは増加しており、住宅も1部屋がさほど広くなくても良いと考える人は多くなりつつある。これらの理由が作用し間数重視プランが増加している。

売れ行きはいかに…

では近年増す間数重視プランについて実際売れ行きはどのような結果なのか。2019年この間数重視プランを備えた物件は約40件。その中でも約40%が初月申し込み率80%超の結果を生んでおり、中でも4件は100%という人気を見せた。さらにすでに今年完売している物件は8件、具体的に以下の物件が該当する。

中でも短期間(4ヶ月半)で完売を達成した事例として「リビオレゾン内神田」があがる。都心3区の1つである千代田区アドレスに加えて価格を抑えられたことが大きな要因であり、投資やセカンドハウス目的の購入も見られた。また同じく早期完売を達成した事例として特に驚きなのは「ウィルレーナ森下」である。なんと2LDK・40.89㎡と超狭小プランに加えて競合であった「グローリオコンフォート東京菊川」や「ルフォン蔵前ザ・レジデンス」と回遊が見られながらも4ヶ月半で完売を達成した。決め手として駅徒歩3分や角住戸の多さがポイントとなり、中広域来場の単身女性に人気であった。他にも2019年発売物件の中に「リビオレゾン西日暮里」は1LDK・30.14㎡、「プレシス大井町パークフロント」は3LDK・53.61㎡と超狭小プランを備えており、後者は既に完売済みだ。また2019年10月末発売の「クリオ市谷柳町」は全戸本記事で定義づけた間数重視プランに当てはまり、これからの売れ行きに期待がかかる。

②クリオ市谷柳町 ポスティングチラシ ③クリオ市谷柳町 メリット

今後の可能性

このように間数重視プランが活況を迎えている中で今後はどのように変化していくのだろうか。先述した通り、近年は所有に対する価値観が変化し、必要なものを必要な分しか求めない。これは他業界にも傾向が表れており例えばフィットネス業界は総合型の売上が落ち、必要な設備を必要なだけ使える24時間営業の小型店舗やライザップのようなパーソナルジムの売上が伸びている。自動車業界は車を持つことに価値を感じない人が増加しているため、日本一の企業であるトヨタは自動車を作る会社からモビリティカンパニーへと変化している。恐らく今後もこの流れは続き日々着る洋服はレンタルに、キッチンはいらない、そんな人々も現れるかもしれない。そうなれば更に面積が圧縮されていく可能性は大いにある。1LDK・20㎡台や2LDK・30㎡台。そんな時代が訪れるのも近いかもしれない。

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大山恭平

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