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ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。

2020-11-26 MAiL

2020年総括 ~市場変化を一挙まとめ~

コロナ禍で増す需要。郊外物件人気は実数値としても表れる。

2020年も年末にさしかかっているが、
結局この1年は「新型コロナウィルス」一色となった。
そしてこのキーワードから「東京オリンピックの延期」
「営業自粛」「テレワーク」といったものに派生し、
不動産業界も大きな影響を受けた。
本記事では今年の新築マンション市場における
新型コロナウィルスの影響と
市場の変化について振り返っていきたい。

市場はどう変化した?

新型コロナウィルスにより大きな影響を受けた2020年だが、新築マンション市場は一体どのように変化したのだろうか。年別の平均坪単価推移・発売物件数、そして2019年からの月別の発売戸数推移から紐解いていきたい。

まず平均坪単価(参考:グラフ①)について東京23区では前年から14.0 %上昇し、過去5年間で初の@400万円超を記録した。さらには都内で11.1%増、1都3県では11.8%増の結果となり、マンション価格高騰の傾向は新型コロナウィルス関係なく変化はなかったと見て良い。また発売物件数は2020年12月までに発売予定の物件を含めると前年比で東京23区内=2.7%減、都内=1.6%増、1都3県=2.9%減と地域によって増減が分かれたものの2019年と大きく変わりない結果となっている。これは新型コロナウィルスによって発売が延期された物件はあるものの、発売開始は年内に収まったことが要因と考えられる。その証拠に2019年からの月別販売戸数(参考:グラフ③)を見ると自粛期間にあたる2020年4~5月について、首都圏の販売戸数が前年から70.3%減少と大きく落ち込んだ。しかし7月には既に前年比増に転じており、そこから9月も同様に前年比増となっている。よって2020年は最終着地として前年から価格上昇、供給物件数は大きく変化なしという結果となりそうだ。

コロナ禍で売れた物件は?

ではそんなコロナ禍で需要の増した物件はどのような物件か。コロナ禍でよく耳にするのが、「テレワークの増加により郊外物件や広面積住戸の需要が高まる」という話だ。これについて2019年と2020年ぞれぞれの年で完売を達成している物件を比較して見ていきたい。(参考:表④)

すると平均価格=3.8%減、平均坪単価=4.2%減、また東京23区外の割合が6.1pt上昇という結果になり、郊外物件の需要が増していることが実数値としても表れた。しかし平均面積については0.3%増と昨年から殆ど変化は見られていない。これに関しては「マンション共用部にテレワークスペースが設けられた」「広さ志向のある顧客は戸建てに流れた」という要因が考えられる。よって新築マンション市場においては郊外物件にスポットのあたった年になったのは間違えなさそうだ。中でも2020年発売の物件に注目すると次のような事例がある。

まず「バウス津田沼」は先行物件にあたるタワーマンションの買い逃しや敬遠層の需要が一定数ある中で販売当初競合もなく、人気の谷津小学校の学区であったことなどが要因となり、初月で全体の70%成約というロケットスタートに成功。勢いそのまま全101戸が6ヶ月で完売となった。次に「レーベン川口グランアート」は駅徒歩5分の駅近物件であったことに加えて商店街・再開発エリアも近接といった立地面の評価が非常に高い上に再開発タワーマンションによって価格高騰を懸念した層も多く動き、「バウス津田沼」同様発売から6ヶ月で完売を達成した。最後に「サングランデ本八幡」は都営新宿線の始発駅でありながら、全戸南向き・第一種低層住居専用地域隣接の住環境が評価され、発売から1ヶ月で完売に至っている。いずれも都心アクセス性に優れながら駅周辺は開発され、利便性に富んだ郊外物件が目立った。

2021年はいかに?

では2021年度の新築マンション市場はどのように変化するのだろうか。2021年1月~3月発売予定かつ総戸数200戸超の物件をピックアップすると以下が挙がる。

特徴的なのはいずれも東京23区外である点だ。よって年明け以降も郊外物件需要が高まることが予定されている大規模物件から予想される。しかし忘れてはいけないのが東京オリンピックだ。延期になった東京オリンピックがようやく実施されれば再び都内の注目度は高まる可能性が高い。加えて、新型コロナウィルスの影響で発売を延期していた「HARUMI FLAG SUNVILLAGE・1089戸」もようやく供給を開始するだろう。そうなれば都心脱出の流れにもストップがかかる可能性もある。2021年は郊外物件需要が今の勢いのまま高まっていくのか、或いは都心物件が巻き返しの傾向を見せるのか、ここに重点を置いて注目していきたい。

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