
「紙」と「電子」の違い
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ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。
生成AI(人工知能)アプリが作った「スタジオジブリ風のイラスト画像」が流行しています。著名人や海外の政府機関までもがSNSを通してイラストをアップするなどその話題性は高まるばかりですが、一方で作風を似せた画像に対する批判の声も作り手側からは聞こえてきます。
アメリカでは2024年4月に、8つの新聞社が「オープンAI」などを相手取り、「AIに学習させるために著作権で保護された何百万もの記事を許可なく盗んだ」として、損害賠償などを求める裁判を起こしていて、生成AIと著作権をめぐる課題が改めて浮き彫りになっています。
さて、ジブリ風イラストは著作権的にアウトなのか?セーフなのか?「画風」や「スタイル」そのものに著作権は発生しにくい(つまり今回のジブリ風はOK)が、特定のキャラクターを(トトロやカオナシなど)生成するのはNG、というのが基本的な考え方となるようです。
クリエーターの端くれである私から今の「◯◯風イラスト」が量産されているこの流れに対しては「作風も著作権で守るべきだ!」と言いたくなります。ジブリ作品の独特な美しさは、膨大な手作業と創造力から生み出されるもの。数秒で簡単に作れてしまうことで、アーティストへの敬意も下り、著作権や芸術の価値に対する配慮をどんどん欠いていくのでは、と思ってしまいます。
ジブリ作品は大人になってから観ても、その世界観にグッと引き込まれる魅力がありますよね。美しい風景や心に残るキャラクター(ドーラが好き!)、そして普遍的なメッセージが詰まっていて、観る度に新しい発見があります。