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ユニフィットの社員が、担当プロジェクトの広告実績を紹介したり、日々感じていることなどを書き綴っています。またマーケッターが市場の動向を切り裂くフリーペーパー『MAiL』や世の中の(生活者の)トレンドやニーズ、価値観を把握し、広告制作へ反映するために行っている定量調査の分析も公開しています。
朝ドラって、おばさんが見るものでしょ?と思っていた時期もあったのですが、私も立派なおばさんなのでほぼ毎朝見ておりました『あんぱん』。「アンパンマン」の作者、やなせたかしと妻・のぶをモデルに、愛と勇気の物語を描き、おばさんだけでなく幅広い層から支持を得て平均視聴率16.1%を記録しました。
なぜヒットしたか。要因はまず「アンパンマン」誕生秘話への関心でしょう。国民的キャラクター誕生の原点である夫妻の人生が注目を集めました。「逆転しない正義」という揺るぎないメッセージを持つ作品に至るまでの、戦時中の苦難や葛藤が視聴者の探求心と共感を呼びました。しかし...嵩がなかなかアンパンマンを描かないので、私は結構ヤキモキしました。
次に、時代を生き抜く夫婦の生き様、でしょうか。のぶと嵩という対照的な二人が互いに影響し合い、夢を追い続ける姿が丁寧に描かれました。特に、戦時中「女だから」と制限されるのぶの葛藤や、戦争によって苦悩する嵩の姿は現代の私たちにも強く響き、朝から考えさせられるものがありましたね。
最後に、明るく希望を感じさせる作風と演出、演者です。暗くなりがちな戦時下の描写もありつつ、あんぱんを食べると元気が出るというような、分かりやすい「明るさ」と「希望」がベースにあり、朝、前向きな気持ちになれる演出が好まれました。また、二人の故郷・高知の美しい風景や、シーソーの場面に見られるような視覚的な工夫、朝ドラならではの豪華なキャストも作品の魅力を高めたのではないでしょうか。
アンパンマンには、戦争で中国へ渡り、さらに弟を戦争で失い、激変する戦後を自分の才能と向き合いながら生きた、やなせたかしのすべてが込められています。見返りを求めず人助けをするその正義の精神が、『アンパンマン』であり、やなせたかしの人生なのです。キャラクターの知名度だけではない、生きる喜びを感じるドラマでした。
おばさんらしく、大河ドラマ「べらぼう」も好きでして。ストーリーは勿論面白いのですが、今の時代に求められているモノ・コトは何か、そのプロモーションは?メディアは?など広告屋的目線で見ても蔦屋さんが次に何を仕掛けるのか、ワクワクしてます。